ベトナム人彼女との生活

ベトナム人と付き合うようになって経験したことを発信していきます

技能実習生のニュース

こんにちは、takeです。

 

先日こんなニュースを見かけました。

技能実習生について取り上げた記事です。

 

“恋愛・結婚禁止”? 外国人技能実習生に何が…|けさのクローズアップ|NHKニュース おはよう日本

 

詳細は一度、目を通して頂けるといいのですが、大まかな内容は以下の通りです。

「縫製会社で働いている技能実習生が日本で知り合った男性と結婚したいと会社に申し出たところ、会社から解雇を通告されました。」

取り上げられている問題点

・外国人実習生にも、日本人労働者と同様の法律が適用される

→結婚するのも自由なことで、解雇されるのはおかしい

解雇通告が出された技能実習生はミャンマー人の女性でした。

 

技能実習生はベトナムや中国、フィリピンといったアジア諸国から派遣されています。私の働く会社にもベトナム人の実習生がたくさん働いていますからとても興味深い話題ですね。

 

このニュースの記事では、労働者側つまりこのミャンマー人の女性をかばうような報道の仕方で書いてあります。逆を言うと雇用者側を批判するような書き方になっています。

私はニュースをチェックするとき、誰目線で記事が書かれているかを意識しています。というのも、本件に関して知識のない人がこの記事を読んだ場合、雇用者である会社が悪いと考えるでしょう。しかし、実際は雇用者側にもきちんとした理由があって、解雇通告をするという手段に出ているのです。

前置きが長くなりましたが、ここからは私の意見を述べていきます。

 

技能実習生

技能実習生の制度について紹介します。このトピックは今後詳しく取り扱いたいと思っているテーマですので、ここではざっくりと説明します。(私の記憶の中で説明していくので、誤った情報の場合もあるのでご了承ください。)

日本に来ている実習生は、2年ないしは3年という期間を日本で働くことで技術的な知識を学ぶことが第一の目的です。研修後(帰国後)は、日本で学んだ技術を自国に持ち帰り、学んだ知識、経験を活かし自国の発展に繋げていきます。

現在は最初の研修期間を終えた後、追加で研修を申し込むことができ、2年間の延長等がされています。

実習生は渡日する前、派遣機関で約半年間日本語を勉強します。そこでは語学勉強に加え日本の会社で働くためのマナー等も学びます。

また実習生はこれら一連の研修のために、派遣機関にお金を支払わなければなりません。しかし、このお金は事前に払うのではなく、多くは日本で働くことによって、研修費用を返していく格好になっています。

 

日本に来る技能実習生の実態

上記に記したように、技能実習生は技術を学ぶのが本来の目的です。しかし、実態は違います。

彼らの目的は出稼ぎであると言っても過言ではないでしょう。

ベトナムの平均月収は3万円ほどです。ちなみに日本は35万円です。つまり、日本ではベトナムの約10倍の給料が平均値として得られるということですね。

ではもう少し掘り下げてみます。日本の大卒の初任給は20万円くらいです(私が就活をしていたときの感覚です)。平均月収の3分の2といったところでしょう。この計算式をベトナムに当てはめるとベトナム人の若者の月収は2万円ほどになります。

※この計算方法はあくまで目安になります。富裕層の割合やその月収によっては、若者の月収はさらに少なくなることも考えられます。今後詳しく調べて記事にしたいと思います。

では、技能実習生は日本でいくら稼いでいるのでしょうか。仲のいい実習生に聞いてみました。

その答えは15万円でした。

ベトナムの7.5倍ということです。出稼ぎのために日本に来るわけですね。もちろん、働いている間は日本で生活するわけですので、生活費はベトナムのときより多くかかります。ただそれを差し引いても、ベトナムより多くお金を得ることができます。

 

技能実習生を雇う会社のメリット

メリットは次の2つです。

・労働力の確保

・低賃金での雇用

今日の日本は労働力不足に悩まされている企業がたくさんあります。これは少子高齢化によるもので今後も加速する一方ですね。

そこで、企業が目につけたのが外国人労働者の雇用です。その雇用形態には派遣社員やパート、アルバイトといったものもありますが、その一つとして技能実習生も含まれています。

技能実習生の特徴には年齢が若いことも挙げられます。20代もしくは18歳、19歳といった年齢がほとんどです。働いてもらうにあたって、フレッシュで扱いやすい年代ですね。

また、彼らの賃金は各都道府県が定める最低賃金で雇われています。全ての企業がそうであるかどうかは定かではありませんが、正社員より安い賃金で働いていることには違いありません。

実習生ができる仕事は実習生に任せ、そうすることで経費の削減ができるということです。

 

結論

これらを踏まえた上で今回のニュースを振り返って頂きたいと思います。

会社からすると、低賃金で一生懸命働いてくれる技能実習生はとても必要としています。しかし、妊娠し結婚するということは今まで通り働くことはできません。また、技能実習生の本分は働き、技術を学び、自国に戻って、技術発展に繋げることです。それにも関わらず、研修先で妊娠をしては本分の活動に支障をきたします。実習生の行動としては不適切と言えます。

ただこの件に関しては今後変わっていく必要があると考えています。

建前は技術発展ということですが、実態は、実習生は出稼ぎが目的で企業側は労働力の補填が目的です。

そもそも技能実習制度というのがマッチングしてません。

現在の日本は労働力が足りていないのは明らかです。そこで外国人労働者に頼ることは構わないと思います。しかし、現行の制度では外国人の労働環境が整っているとは言えなく、今回のような問題の発生に繋がっています。

今後はお互いの目的を満たした新たな制度の開発が必要となってくると思います。

 

ではでは🇻🇳